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| 【海外の最新研究を紹介】 メディカルハーブリサーチ No.6 | |
| 「ウコン成分クルクミンは転写因子NF-kB活性を阻害することにより ガン細胞にアポトーシスを誘発する」 |
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| 発行:2000年10月31日 グリーンフラスコ株式会社 Text by Shio Murakami (グリーンフラスコ研究所) |
ウコン(Curucuma longa)の黄色色素成分であるクルクミン(ジフェルオイルメタン)は化学的に疾病を予防する作用をもつ物質として知られている。クルクミンはいくつかのガン細胞においてアポトーシスを引き起こす。多くのガン細胞は、細胞の生存に重要な役割をもつ転写因子NF-kBの活性化によって、アポトーシスからガン細胞自身を保護している。刺激誘発によって上昇するNF-kBの活性はクルクミンによって阻害される。NF-kBのサブユニットをコードしているrelA遺伝子を、マウスの繊維肉腫細胞(L-929細胞)に組み込み、クルクミンによって引き起こされるアポトーシスにおける転写因子NF-kBの関与を解明することを試みた。relAを組み込んだ細胞は、クルクミンの投与に対して耐性を示し、アポトーシスを起こすことはなかったが、relAを組み込んでいない本来のL-929細胞では、投与したクルクミン濃度及び投与時間に依存してアポトーシスがもたらされた。relAを組み込んだ細胞では、クルクミン投与によりアポトーシスが誘発されることはなかったが、NF-kB活性を阻害するIkB-αをこの細胞に入れたところ、クルクミンに対する耐性は消失してアポトーシスが誘発された。本研究では、クルクミンによって誘発されるガン細胞のアポトーシスとNF-kBの抗アポトーシス作用の関係について遺伝学的なアプローチを試み、遺伝子レベルでの解明の端緒を得た。 【解説】アポトーシスとは、細胞がある情報を受けて、自ら能動的に死んでいく「プログラムされた細胞死」のことをいい、Apo(離れる、別れる)とptosis(下に落ちる)とが結合された言葉で、「木の葉や花びらが散る」ことを意味するギリシャ語が語源となっています。アポトーシスでは、細胞の核内クロマチンの凝縮や、DNAのフラグメンテーション(断片化)などの特徴的な現象が見られます。前述のとおり、多くのガン細胞は、転写因子NF-kBを活性化することによって、アポトーシスからガン細胞自身を保護しているために増殖を続けます。つまり、ガンの増殖を抑制して治癒するためにはNF-kBの活性を阻害することが重要となります。NF-kBは、DNAの情報をRNAに転写する際の効率を調節するタンパク質性因子の一つと考えられています(メディカルハーブリサーチNo.2参照)。本研究では、クルクミンによって誘発されるガン細胞のアポトーシスとNF-kBの抗アポトーシス作用の関係について遺伝学的なアプローチでの解明を試みています。なお、クルクミンについては、本研究のテーマである抗ガン作用の他に、抗炎症作用、抗酸化作用、抗感染作用など盛んに研究されています(メディカルハーブリサーチNo.3参照)。 【参考】詳細は以下の論文をご参考ください。Anto RJ. et al. (2000) L-929 Cells Harboring Ectopically Expressed relA Resist Curcumin-induced Apotosis. J. Biol Chem 275:15601-15604 |
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