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 【海外の最新研究を紹介】 メディカルハーブリサーチ No.23
「ラットの強制水泳テストにおける抗うつ作用の発現についてセントジョンズワートの成分ルチンは重要な役割を果たす」

  発行:2002年12月1日 グリーンフラスコ株式会社
Text by Shio Murakami (グリーンフラスコ研究所)

 

セントジョンズワートの60%エタノール抽出物、及び80%メタノール抽出物における抗うつ作用について、三環系抗うつ薬であるイミプラミンと比較しながら検証を行った。ラットに各セントジョンズワート抽出物を7日間服用させた後に5分間の強制水泳テストを実施して不動時間を測定し、その短縮を抗うつ作用発現の指標としている。エタノール抽出物はイミプラミンと同様に不動時間を顕著に短縮したが、メタノール抽出物は不動時間を短縮することはなかった(図1)。活性を示さなかったメタノール抽出物を液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて成分分析したところ、フラボノイド配糖体(ジグリセリドフラボノイド)であるルチンの含有量が少ないことが確認された。このメタノール抽出物は、ルチンを付加して通常の含有量とすることによって活性を示した(図2)。この活性は濃度に依存するものではなく1%以上のルチンを含有することによって発現するものであった。

【解説】セントジョンズワート(Hypericum perforatum オトギリソウ科 西洋オトギリソウ)は、軽度から中等度の抑うつを改善するハーブとして用いられており、その作用機序については、シナプス前細胞へのセロトニンなどの神経伝達物質の再取り込みを阻害することなどが考えられ、西洋医学で用いられている三環系抗うつ薬、セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)と比較しながら検討されています。本研究で用いられている強制水泳テストでは、強制的にプールに入れられたラットが、積極的に泳ぐか否かを抑うつ状態の指標としており、泳がずじっとしている時間の短さ(泳いでいる時間の長さ)によって抑うつの度合いを推量しています。セントジョンズワートの有効成分としては、ハイパーフォリンやヒペリシンなどがこれまでに報告されています。本論文で抗うつ作用発現における必須成分のひとつであることが示唆されたルチンは、フラボノイド配糖体の一種で、毛細血管強化作用や血圧降下作用などを有することが報告されています。

【参考】詳細は以下の論文をご参考ください。
Michael N et.al. (2002) Rutin is Essential for the Antidepressant Activity of Hypericum perforatum Extracts in the Forced Swimming Test. Planta Medica. 68(6):577-580

 

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