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 【海外の最新研究を紹介】 メディカルハーブリサーチ No.25
「月桃のエッセンシャルオイルは筋弛緩作用及び鎮痙作用を有する」

  発行:2003年4月3日 グリーンフラスコ株式会社
Text by Shio Murakami (グリーンフラスコ研究所)

 

月桃の葉から抽出したエッセンシャルオイルの筋弛緩作用、及び鎮痙作用についてラット回腸を用いて検討した。長さ2cmのラット回腸の筋組織切片をバッファ槽に1時間入れて等張とし、それに60mM水酸化カリウムを加えて一時的に筋収縮を誘発、これを初期の筋収縮として月桃のエッセンシャルオイルを0.1〜600μg/ml濃度で累積付加して変位をキモグラフで記録した。0.1〜30μg/ml濃度ではほとんど変化が無かったが30〜600μg/ml濃度では濃度依存的に収縮を緩めた(図1)。更にアセチルコリン及び水酸化カリウムによって誘発される筋収縮を、月桃のエッセンシャルオイルがどのくらい阻害するかを検討するために、0.1〜600μg/ml濃度の月桃のエッセンシャルオイルで筋組織を5分間処理した後に0.2〜0.3μMアセチルコリンまたは、30〜40mM水酸化カリウムを付加し、筋収縮度をモニターした。いずれにおいても前処理した月桃のエッセンシャルオイルの濃度に依存して筋収縮が阻害された。各々48.2±20.25μg/ml、44.0±25.4μg/mlにおいて筋収縮を50%阻害した(図2)。これらの結果から月桃のエッセンシャルオイルは、ラット回腸の筋組織において弛緩作用及び鎮痙作用を有することが検証された。
【解説】日本では沖縄などに自生する月桃(ショウガ科 Alpinia speciosa)は、世界各地でも植物療法に用いられる芳香植物で、本研究に用いられたブラジル産月桃が自生するブラジル北東部では高血圧への処方として用いられています。沖縄では、季節行事に月桃は欠かすことのできない植物で、月桃の葉で包んだ餅「カーサームーチ」を旧暦12月8日にお供えして家族や子供の成長を願います。成分として、シメン、1,8-シネオール、テルピネン-4-オール、ツヨン、サビネン、ピネン、テルピノレン、リナロール、テルピネオールなどを含む月桃は、鎮静、去痰、抗菌、健胃作用など多様な作用を有すると言われており、血圧降下作用の他、多くのAlpinia属の植物が痙攣を抑える鎮痙作用を有することを示唆した研究が報告されています。これまでの報告から、月桃の血圧降下作用はその脂溶性成分によるものであることが示唆され、本研究ではエッセンシャルオイルがその主たる因子であると考え、作用について検証しています。

【参考】詳細は以下の論文をご参考ください。
Bezerra M et al. (2000) Myorelaxant and Antispasmodic Effects of the Essential Oil of Alpinia speciosa on Rat Ileum. Phytother. Res. 14:549-551

月桃エッセンシャルオイル表1月桃エッセンシャルオイル表2

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