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 【海外の最新研究を紹介】 メディカルハーブリサーチ No.31
「ハイビスカスエキスは3T3-L1前駆脂肪細胞の脂肪滴蓄積と脂肪合成転写因子の発現を阻害する」

  発行:2004年4月1日 グリーンフラスコ株式会社
Text by Shio Murakami (グリーンフラスコ研究所)

 

ハイビスカスについては含有成分である有機酸のハイビスカス酸によりブタ膵臓アミラーゼの活性が阻害されることや、ラットの総脂質・コレステロール・トリグリセリドを低減することなどが報告されており、肥満への対処としての効果が期待されている。ハイビスカスが脂肪細胞分化に及ぼす影響について前駆脂肪細胞培養株3T3-L1を用いて検討した。パウダー状にした乾燥ハイビスカスの花部を純水を用いて室温で一昼夜浸出して得たエキスを、分化を誘発するインシュリンと共に3T3-L1細胞に0〜100μg/mlの濃度で付与し、36時間培養して観察した。ハイビスカスエキスは、インシュリン、デキサメタソン、イソブチルメチルキサンチンの混合物によって誘発された3T3-L1細胞の脂肪細胞分化を濃度依存的に阻害し、細胞内トリグリセリド含有量は100μg/mlハイビスカスエキス付与により、付与しない場合の27.6%のみを示した(図)。また、分化誘発時にハイビスカスエキスを付与して4日間観察したところ、細胞質脂肪滴の蓄積を顕著に阻害し、更にC/EBPαや PPARγを含む脂肪合成転写因子の発現を減衰させた。これらの結果よりハイビスカスエキスは脂肪細胞分化を遺伝子発現レベルで阻害することが示唆された。

【解説】 ハイビスカスHibiscus sabdariffa (アオイ科)は、クエン酸、リンゴ酸、ハイビスカス酸などの有機酸やビタミンCなどを豊富に含む爽やかな酸味を持つ天然のスポーツドリンクとして、肉体疲労時の栄養補給に用いられています。ハイビスカスに関する最近の研究では、上記のように消化酵素の阻害作用や脂肪代謝への関与が報告されており、本研究では、ハイビスカスエキスが直接的に細胞質での脂肪滴蓄積を阻害し、更にC/EBPαや PPARγといった主な脂肪合成転写因子の発現に関与して脂肪細胞分化を阻害することが示唆されています。また、抽出法は室温での一昼夜の水出しに準ずるものと考えられます。ハイビスカスの他には、ジンセン、緑茶、ガルシニア、バナバなどについての脂肪代謝や糖代謝などに関する研究が近年報告されており、多くの現代人が悩みとして抱えている肥満を改善するダイエットハーブとして注目されています。

【参考】詳細は以下の論文をご参考ください。
Kim MS. et al. Hibiscus extract inhibits the lipid droplet accumulation and adipogenic transcription factors expression of 3T3-L1 preadipocytes.
J Altern Complement Med. 2003 9(4):499-504.

 

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