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 【海外の最新研究を紹介】 メディカルハーブリサーチ No.32
カレンデュラのブタノール分画はフリーラジカルスカベンジャーとしての作用を有し、ラット肝臓ミクロソームの脂質の過酸化を防ぐ

  発行:2004年6月15日 グリーンフラスコ株式会社
Text by Shio Murakami (グリーンフラスコ研究所)

 

乾燥させたカレンデュラの花部を、50%エタノールに10日間浸漬し、それを濃縮して濾過し、濾過液をn-ヘキサン、ジクロロメタン、酢酸エチル、n-ブタノールによる各々の分画を得た。このうち細胞毒性が最も小さかったブタノール分画を用いて、カレンデュラの有する効能と抗酸化作用との関連についてラットの肝臓を用いて検討した。ラット肝細胞にブタノール分画 0.5、5.0、10.0mg/mlを加えて1時間培養、細胞の生存状態を分光測光法によって測定した。細胞レスピレーション(呼吸)については MTT(テトラゾリウム塩)試験によって測定した。また代表的な活性酸素ラジカルであるスーパーオキサイドラジカルとハイドロキシラジカルについて、前者はキサンチン−キサンチンオキシダーゼによって酵素的にスーパーオキサイドアニオンを生成させ、560nmでニトロブルーテトラゾリウム(NBT)を測定してスーパーオキサイドアニオンの消去率を観る方法で、後者は532nmでハイドロキシラジカルによるデオキシリボースの酸化による生成物を測定して酸化率を観る方法で検討した。その結果、カレンデュラのブタノール分画はスーパーオキサイドラジカル及びハイドロキシラジカル共に濃度依存的に減少させ、スカベンジャーとして作用することが示唆された(図1、2)。更に、鉄イオン/アスコルビン酸塩で誘起した肝臓ミクロソームの脂質の過酸化に対する影響について過酸化脂質生成の指標であるTBARS(チオバルビツール酸反応性物質)を用いて検討したところ、カレンデュラのブタノール分画はTBARS濃度を濃度依存的に減少させた(図3)。これらの結果、カレンデュラのブタノール分画は、フリーラジカルスカベンジャーとしての作用を有しており、これがカレンデュラの効能をもたらしているものと考えられる。

【解説】 カレンデュラCalendula officinalis (キク科マリーゴールド) は、損傷した皮膚や粘膜を修復、保護する作用から、古くから胃潰瘍や黄胆、喉の炎症や外傷、熱傷に用いられてきました。このメカニズムについては未解明ではありますが、カレンデュラの成分の多糖体が免疫系を調整し、さらにカロチノイド色素やフラボノイドなどが複合的に作用することが考えられます。本研究では、カレンデュラの効能をもたらす要因としてフリーラジカルスカベンジャーとしての性質が考えられることを示唆しています。

【参考】詳細は以下の論文をご参考ください。 Cordova CA, Siqueira IR, Netto CA, Yunes RA, Volpato AM, Cechinel Filho V, Curi-Pedrosa R, Creczynski-Pasa TB. Protective properties of butanolic extract of the Calendula officinalis L. (marigold) against lipid peroxidation of rat liver microsomes and action as free radical scavenger. Redox Rep. 2002;7(2):95-102.

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