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 【海外の最新研究を紹介】 メディカルハーブリサーチ No.39
マシュマロー(アルテア)を含むハーブティーは急性咽頭炎による嚥下時の痛みを緩和する

  発行:2005年10月15日 グリーンフラスコ株式会社
Text by Shio Murakami (グリーンフラスコ研究所)

 

急性咽頭炎と診断された60名を対象に、マシュマローの根(アルテア根)を代表とする粘膜保護作用・緩和作用を有するハーブをハーブティーとして服用することによる症状の改善について検証した。患者は無作為に30名ずつの2グループに分けられ、一方のグループはプラシーボのティーを服用(プラシーボ群)、もう一方のグループはThroat Coat TM(米国Traditional Medicinals社製)を服用した(TC群)。Throat CoatTM は、マシュマローの根60mg、スリッパリーエルムの樹皮(内皮) 80mg、リコリスの根760mgの他に、保護剤・粘滑剤ではないが、ブラックチェリーの樹皮、シナモンの樹皮、スイートオレンジの果皮を含んでおり、プラシーボティーはリコリス香料を含んでいるものとした。患者は各々約150〜240ccのティーを1日に4〜6回、2〜7日服用し、クリニックでのフォローアップにより、嚥下時の喉の痛みの強度(SPID:Sum of Pain Intensity Differences)及び全体的な痛みの緩和(TOTPAR:Total Pain Relief)について、各々服用1分、5分、10分、15分、20分、30分後にスコア化によって評価した。嚥下時の痛み強度は、服用前を0とすると服用後30分でTC群では-59.23、プラシーボ群では-35.83を示し、TC群でより顕著に効果がみられた。この結果より、粘膜保護作用・緩和作用を有するとされるマシュマローの根などを含むハーブティーの服用は急性咽頭炎による嚥下時の喉の痛みの緩和に有効であることが示唆された。

解説:
この論文で取り上げられているハーブティーに含まれているマシュマロー(アオイ科 Altaea officinalis 和名ウスベニタチアオイ)、スリッパリーエルム( Ulmus rubra )は粘液ハーブとして用いられるハーブです。これらに多く含まれる粘液は粘膜に潤いを与えて刺激から守るため、空咳や喉の痛み、気管支炎、口内炎、消化管の炎症、湿疹などの皮膚の症状などに効果を発揮します。その中でもマシュマローはヨーロッパで二千年に渡り用いられてきた歴史を持つ代表的な粘液ハーブで、アルテア根と呼ばれる根に6.2〜11.6%含まれるアラビノガラクタンなどの多糖類が粘液の主成分です。アルテア根は単独でも用いますが、パウダーの形で用意しておき、ジャーマンカモミールなどのハーブティーに適量を加えてかき混ぜてややとろみを付けて服用するなどの方法もあります。

【参考】Brinckmann J, Sigwart H, van Houten Taylor L. Safety and efficacy of a traditional herbal medicine (Throat CoatTM) in symptomatic temporary relief of pain in patients with acute pharyngitis: Amulticenter, prospective, randomized, double-blinded, placebo-controlled study. Journal of Alternative and Complementary Medicine . 2003;9(2):285-298.

   

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