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バレリアンValerian

 バレリアンはヒポクラテスの時代から不眠症に用いられており、現在では世界各地で神経性の睡眠障害に役立てられています。わが国にも江戸後期(1800年頃)にオランダから渡来した歴史があります。バレリアンの根の乾燥は40度以下で注意深く行われますが、その際にイソ吉草酸が生じるため強烈な匂いを発します。この匂いは人間には悪臭と感じられますが、猫はマタタビのように陶酔を起こします。バレリアンの中枢神経を抑制し、筋肉の緊張を解くメカニズムは完全には解明されていませんが、抑制性の神経伝達物質であるガンマアミノ酪酸(GABA)の代謝に関与するという報告もあり、睡眠薬に比べて眠りの質の点でもすぐれているとされます。3種のイリドイド系モノテルペンの総称であるバレポトリエイト(Valepotriates)が毒性を生じるとの指摘もありますが、バレポトリエイトは熱に不安定で化学的にも分解されやすく、さらに腸管からの吸収も悪いため問題はないとされています。またバレリアンは就寝前だけでなく不安や緊張を和らげる目的で日中に服用することも可能です。

バレリアン

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