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ブラックコホシュBlack cohosh

 ヨーロッパで用いられているメディカルハーブの中には米国発のものが少なくありません。ブラックコホシュは北米の先住民によって生理痛や生理前症候群に用いられてきた重要なハーブであり、1820年から1926年まで公式の植物性医薬品として米国薬局方に収載されていました。フィトケミカル(植物化学)成分の中には体内でエストロゲンなどの女性ホルモンに似た作用を発揮するものがあり、それらはフィトエストロゲンと呼ばれています。ブラックコホシュのホルモンバランスを調整する働きは同様の作用を持つチェストベリー(Vitex agnus castus)ほど詳細にはわかっていませんが、フィトエストロゲンとしての働きを持つようです。このため欧米では更年期のホルモン補充療法の代替法としてブラックコホシュの内服が行われ、ホットフラッシュ(ほてり、のぼせや発汗異常)、動悸、めまいなどの自律神経の失調や不安、抑うつ、不眠などの精神神経症状の改善に役立てられています。

ブラックコホシュ

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