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リブワート(ヘラオオバコ)

 リブワートは全ヨーロッパ、北アジアおよび中部アジアに分布するオオバコ科の多年生植物です。西洋オオバコ(P.major)がその広い葉を利用して傷口や炎症部位に貼付剤として外用されることが多いのに対し、リブワートは粘液ハーブとしてすぐれた鎮咳、去痰作用を発揮します。上気道カタルには粘液質とタンニンにより刺激が緩和され、また口腔・咽頭部の炎症には冷浸剤やシロップ剤の形で用いられます。リブワートの特徴はケイ酸の含有量が多いことで、これがタンニンの作用と共に静脈瘤や痔疾に効果を発揮します。なお、近縁種のP.ovataは種子および種皮(ハスク)の形で十分量の水と一緒に服用し、慢性便秘や過敏性腸症候群の改善に用いられます。一方、わが国の局方に収載されているのは車前草(シャゼンソウ)つまりP.asiaticaの花期の全草と車前子(シャゼンシ)つまり P.asiaticaの種子で、いずれも鎮咳去痰薬の原料とされます。

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