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リンデンLinden

 100フィートを越すリンデン(西洋ボダイジュ)の葉は鎮静、発汗、利尿の3つの働きがあることからヨーロッパの植物療法では古くから高血圧や不眠、それに風邪やインフルエンザに用いられてきました。ファルネソールをはじめとするリンデンの精油成分が放つ甘い芳香は不安や興奮を鎮め、心身の緊張を和らげます。この目的ではオレンジフラワー(Citrus aurantium)とのブレンドが有名でハーブティーや入浴剤で処方されます。またリンデンはフラボノイドとフェノール化合物を含む発汗ハーブとしてエルダーフラワー(Sambucus nigra)と共に重要です。ドイツでは小児科で風邪のひきはじめにリンデン4に対してペパーミント(Mentha piperita)1の割合でブレンドしたハーブティーが処方されます。英国ハーブ薬局方では鎮静、鎮痙、発汗、降圧それにエモリエント作用と緩和な収れん作用が報告され、適応症として上気道カタルや風邪、高血圧、不眠などがあげられ、ドイツのコミッションEでは風邪やそれに伴う咳への適用が認められています。

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